必死が血となり肉となる (16/11/01) - ことば集 - 【ニーズを形にする】開発型ベンチャー企業 エイブル株式会社 株式会社バイオット

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必死が血となり肉となる (16/11/01)

本屋大賞に選ばれた「羊と鋼の森」はピアノ調律士の成長の物語です。調律練習用のピアノを、来る日も来る日も何回も何回も分解し、調律し直し、先輩の技術を盗むことによって、ピアノを弾き手の気持ちに同調させ、弾き手の技術を引き出せるようになり、それでも自信がない中、突然任された大舞台に全身全霊で挑んで成長する姿を描いてあります。
当社でも装置を調整して納品し、時にメンテナンスします。担当者は必ずしも装置を自分で設計しているわけではないので、設計思想や部品構成が分からないこともあります。装置をちゃんと動くようにと祈りながら何回も何回も組んでいるうちに、設計思想がわかり、要領を得てきます。
つい最近、お客様の装置が故障し、すぐ修理する必要が生じました。担当者は今まで先輩の庇護の元で装置を何回も組み立て、調整してきましたが、今回は先輩が不在で修理のポイントが分かりません。とりあえず訪問した現地で時間に追われて、連続徹夜の状態で、故障原因と思われる箇所を調整し、組み立て直しても直らず、別の現場に行っている熟達した先輩の指導を仰ぎながら、やっと修理できました。今まで色々な現場で何回も装置を組み立ててきた経験が生きたのです。
今も何人も長期間、四国に泊り込んで医薬品製造プラントの立ち上げ作業を行っています。慣れない場所で、毎日ステンレス相手に完成を夢見て、電気、ソフト、機械等の組み立て・調整を行っているだろう姿は「羊と鋼の森」とダブります。
緊張の中で必死に修理や調整を完了させた経験は血となり肉となるでしょう。