ドヤ街生活 (15/12/01)
学生の頃アルバイトと社会見学をかねて友達とドヤ街に数日泊まったことがあります。夕刻、横浜伊勢崎町付近の安宿に行って"3日ほど泊まりたいんだけど"と言うと宿のおばさんが"あんた若いのにねえ(ちゃんとした仕事につきなさい)"と狭い部屋に案内してくれました。朝6時前にタオル1本腰に掛けて職業安定所付近に行くと、手配師数人が職を求めて集まってきた人に声をかけます。日雇い労務者が100人以上集まると異様な光景です。手配師の周りに人の塊が出来、手配師は日当を提示し、予定の人数を集めると定員オーバーの車や、電車で現場に連れて行きます。仕事は沖合の船や倉庫での荷受や工事現場でクレーン作業補助等色々。仕事を終わって日当をもらうと労務者は散り散り。何の保障もないけれど、安宿と飯だけなら十分暮らしていけます。手配師は2ヶ月で100万円貯めたというから相当ピンはねしているはず。集められた労務者の経歴や考えはばらばら。監獄で死刑囚と一緒の部屋に収容されるのは怖いと言っている人もいました。
見聞を書くと長い物語になるので、ご想像に任せましょう。体力さえあれば何とか生きていけると自信を持ったのでした。