貧乏な人とは (16/06/01)
「世界でもっとも貧しい大統領」として有名な、元ウルグアイ大統領、ホセ・ムヒカが2012年の国連演説で先人の言葉を引用し"貧乏な人とは、少ししかものをもっていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ"と言っています。言葉だけではなく、給料の大部分を慈善団体や政党に寄付して、自分は月1000ドルで暮らし、大統領官邸に住むことを断って、小さな家で畑を耕しながら生活し、古い愛車を自分で運転して仕事に通う大統領には説得力があります。演説では、上記の言葉と同時に経済発展と言いながら、大量消費を加速し、欲とエゴに満ちた経済政策を推進する先進国を批判し、"人は経済発展のために生まれてきたのではなく、幸せのために生まれてきたのです。人を幸せにする政治活動をすべきです"と話しています。
折しも東京では、都知事の公私混同疑惑が毎日のニュースになっています。税金で、大勢のお供と豪勢な海外大名視察など、見得に腐心しているようにも思えます。ムヒカは国連でも平服、ネクタイなし。ネクタイは役に立たない布切れだと言っています。上に立つ者は襟を正し、実力でカッコをつけないと。
是非、ムヒカの紹介本を読んでください。発展と幸せを両立する・・そんなことができそうな気になります。生きていることが幸せになります。
紹介本例 佐藤美由紀 「ホセ・ムヒカの言葉」 双葉社