ラボアジェ - コーヒーブレイク - 【ニーズを形にする】開発型ベンチャー企業 エイブル株式会社 株式会社バイオット

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第44回 ラボアジェ

ラボアジェ (1743~1794)

その輝かしい業績によりラボアジェは今日「近代化学の父」と呼ばれている。彼は数々の燃焼の実験によって、ギリシャ以来の「四元素説」を打ち破った他、化学反応における「質量保存の法則」の確立や燃焼が実は酸化反応に他ならないことを初めて証明した。
 このような業績が生まれた背景には、彼の信奉する「正しい実験と精密な測定」という基礎があった。例えば四元素説ではこの世のすべてのものは火と水と空気と土からできていると考え、これを信じる化学者達は水を長時間沸騰させると沈殿物が生じることから、熱せられた水は土にかわると考えていた。しかしラボアジェはこの考えに疑問を抱き、ガラス容器に入れた水を百日以上も熱し、実験の前後を精密に測定してみた。すると確かに沈殿物はできていたが、実験の前後でガラス容器が軽くなったまさにその分だけの重さの沈殿物ができていることを確かめた。この結果は、沈澱物は水が変化したものではなくガラスが変化したものである事を物語っていた。
 ラボアジェのこのすべてのものを正確に測り記録してみなければ済まないという習性は若いころからのものであったらしい。「なにをそこまで正確に測る必要があるのか」と当事の人々は彼をいぶかった。しかし正しい実験と精密な測定によってこそ、科学という学問に強固な基礎が与えられるものであることを、彼は誰よりもよく知っていたのである。