ライト兄弟その後 - コーヒーブレイク - 【ニーズを形にする】開発型ベンチャー企業 エイブル株式会社 株式会社バイオット

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第2回 ライト兄弟その後

1903年、飛行機による人類初飛行の栄誉を受けたライト兄弟も、なぜかその後の活躍の話を聞くことはない。
ライト兄弟は、徹底した現場観察主義のなかから、鳥が飛ぶときその飛行の安定性を保つためにたえず翼をたわませていることを発見した。そして彼らはこれをさっそく自作の飛行機に応用した。そのころの飛行機の翼は、ごく薄いものだったので、主翼の後縁をワイヤーで引っ張ってたわめ左右の安定をとるよう工夫したのである。
この装置ができるとライト兄弟はすぐさま特許を取った。そしてこの特許をもとに、アメリカ政府やフランス政府に飛行技術の売り込みをはかった。ところが、そんな兄弟を決定的な不幸が襲う。政府への売り込みを続けて軍人同乗飛行を行っていた飛行機が墜落、同乗していた中尉が死亡して人類最初の、飛行機による犠牲者を出してしまったのである。
ライト兄弟はあまりにも自分たちの特許に固執しすぎた。彼らの特許は、当時の薄い翼だからこそできた工夫で、それはまだ、飛行機のシステムが完成する前のいち通過点に過ぎなかった。同乗者が増え、より頑丈な機体が必要になったとき、彼らの特許は陳腐化してしまったのだ。そして特許による締めつけが逆にエルロンの大発明をもたらし、やがてこれにとって替わられることになったのである。